Southern Hospitality Part.1

UTに留学してから毎日とにかく必死に授業についていき、環境に慣れていったFall Semester(秋学期)が終わった1988年12月のはじめ。

周りのみんなは日本人留学生含めてクリスマス休暇に故郷へ帰る話で持ち切り。

私はといえば両親が、ギリギリのお金を工面して行かせてもらっている大学生活、とても一時帰国する余裕はありませんでした。

寮(Melrose Hall)自体は開いているのは知っていましたが、周りのお店もほとんどが営業停止するとの事、不安しかありませんでした。

寮の中にあるバスケットボールコートでやっていたバレーボールを通じて仲良くなった友達Bellyから以下のオファーがありました。

ベリーと共に。留学後初めて一時帰国する前に撮った一枚

「もしクリスマス休暇に何もすることがなかったら、うちの彼女のルームメイトが『一緒にナッシュビルでお祝いしないか?』って言ってるよ!」

正直、特に身を寄せる所もないし寮に居ても寂しいだけだったので「ぜひお願いします!」っていって頼んだんです。

それまでクリスマスって、KFC(その当時はまだ略称になってなかったのでケンタッキーフライドチキン)のフライドチキンを買ったホームパーティーや、カップルがティファニーのネックスレスや指輪を交換してホテルで一日過ごす日、というイメージしかなかったんです。(特に祝日設定ではありませんしね)

実際に体験してみると現地でのクリスマスは、むしろ日本の伝統的なお正月に近い位置づけでした。

親戚一同が集まって一年の無事を感謝し合い、ディナーを食べてプレゼントの交換をする、という非常に厳かなFamily Gatheringだったんですね。

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さて、Bellyの彼女のルームメイトChristinaと一緒に約3時間近く西へ移動、テネシー州の州都ナッシュビルを目指しました。

(ちなみにテネシー州は東西に長いので州の中にEastern時間とCentral時間が二つあります。住んでいたKnoxvilleはEastern時間、NashvilleはCentral時間です)

そして私は、人生で一番心温まるクリスマスを過ごすこととなるのでした。。。